真実を追う

2018年10月6日付 さくら新聞掲載 時は10月。食欲の秋、そして芸術の秋の真っ只中。ワシントンDCにせっかく住んでいるのだからと、スミソニアンの博物館群にでも行ってみたりする季節。スミソニアンは、恥ずかしながら、これだけ長く住んでいるのに未だ全部制覇できていないのだが、ワシントンには博物館以外にももう一つ、日本人だからこそ行ってみる価値があるかもしれない場所がある。それは、米国国立公文書館(National Archives)だ。...

影の立役者たち

2018年8月11日付 さくら新聞連載 「オラ(Hola)!」 親しみのわくその声を聞いて「もう6時か」と気づく。煌々と光る画面から顔を上げると、しわくちゃな顔をした60手前くらいの掃除のオジさんがにやっと笑っている。これからまだ残業が待ち受けている私に、いつもスペイン語で話しかけて来る人だ。 職場のゴミ箱を毎日空にしてくれるので挨拶をしていたら、いつの間にかそのたびにスペイン語会話をすることになってしまった。「また残業だ」とこぼすと彼は必ず、「Mucho trabajo, mucho...

壁画のある街

近年、ワシントンDCでは、グラフィティではなく、ミュラルと呼ばれる壁画が増えている。これらは誰が何のために描いているのだろうか。