寄稿・レポート

米国の最新の社会事情や動向を取り上げ、日本と比較をしながらわかりやすくまとめた雑誌・新聞への寄稿記事やレポートはこちらからご覧ください。

コミュニケーションコラムリーダーシップ公共政策日本語

グローバル戦略再考

2020年3月7日付 さくら新聞掲載 ここ数ヶ月、世界を震撼させているコロナウィルス。これを書いている今、少しずつ米国でも感染者の数が増えつつあり、コラムが読まれる頃にはどのような状況になっているのか少し心配だ。だが9.11を渡米してすぐに経験して以来、危機の時こそ、敢えて客観性と冷静さを保つことを心がけている。一歩引いて眺めてみると、同じ現象がほぼ同時に起こっているために、危機にどう対応するのか、 それぞれの国のやり方・リーダーシップのスタイルの違いを見比べることができ、そこからコロナのその先について考えることができる。...

コミュニケーションコラム多様性日本語

口約束の軽さと契約の重さ

2020年2月1日付 さくら新聞掲載 そろそろ多様性万歳なアメリカにしごかれて19年になるが、それでもいまだに染みついている習慣の1つに、「日々の口約束でも真剣にする」というのがある。「1時に集合」と言ったら、1時(ぐらい)に集合するし、できなければ事前に連絡する。何かをお願いされて承諾したら、その約束は実行するし、できなかった時はちょっと悪かったなと感じる。...

コラムワシントンDCの風景日本語

国を治す医者

2019年12月7日 さくら新聞掲載 時は師走。きっと多くの人が1年の締めくくりに奔走し、1ヶ月後には新しい年の抱負を実行しているに違いない。そんな師走を繰り返して87歳になった頃、それぞれの人生の地図には誰がいて何が描かれているのだろう。 先日お会いした中澤弘先生は、群馬県生まれの御年87歳。ボルチモア近郊で鍼師をされている。歳を重ねてこんなシワができていたら幸せだなと思える、好々爺をそのまま絵にしたような優しさをたたえた笑顔だが、その目はとてもまっすぐだ。...

コラムワシントンDCの風景日本語

アメリカの秋を楽しむ

2019年11月2日付 さくら新聞掲載 10月は昼夜週末問わずのスケジュールで走り抜けた日々だった。新しい出会いがあり、毎週末、遠くは日本から来客があり、 まさに「朋有り遠方より来る、亦た楽しからずや」とバタバタの中にも喜びに満ちた月だったように思う。...

コラム公共政策性教育日本語

なんでないの?

2019年10月5日付 さくら新聞掲載 あなたの体は誰のものだろうか。あなたの伴侶のもの?両親のもの?どこかの国の国民だからその国のもの? 昨年、福田和子さんという大学生が始めた運動に「なんでないの」というのがある(https://www.nandenaino.com)。...

コラムワシントンDCの風景日本語

インテリの憂鬱

2019年9月7日付 さくら新聞掲載 まだ8月半ばだというのに、DCでは枯葉が地面を舞うカサカサという音が聞こえ始めている。秋の気配は冬将軍の前触れ、枯葉はその前奏曲。マイナス15度の日もあるDCの冬はなかなか厳しい。そんな訳で、寒くなる前にと慌ててシェナンドアでのキャンプを決行。2時間半ほど車を走らせるだけで、山にしては起伏のない台地と谷間に緑がひたすら広がるバージニア州にたどり着く。道路も片側4レーンあるアメリカらしく、カヤックを漕ぐ川の川幅は広く、景色はひたすら圧倒的だ。...

アメリカ社会コミュニケーション日本語

今時の婚活事情

2019年8月10日付 さくら新聞掲載 「IT革命」がバズワードだったのは懐かしいくらい遥か昔。今では携帯で食材を注文して自宅に届けてもらい、アプリで呼び出した他人の車に相乗りし、オンラインで見つけた世界中の見知らぬ人の自宅に宿泊するのは当たり前。大抵の人は何らかのソーシャルメディアを通じてオンラインの世界を持っている。そんな時代にも関わらず、オンラインで人に出会うことについては、未だに懐疑的な人が結構いるらしい。ちょうど友人が妙齢の妹さんのお相手探しに気を揉んでいたので、...

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